車はそれ自体を趣味にしている人も沢山いるのですが、車に手を加える事を趣味にしている人もいます。
分かりやすいものは法律の範囲内で行われる改造で、自分好みに車をカスタマイズする事を楽しむものです。
車の改造は多くの場合パーツの交換や取り付けなどが行われるのですが、少し違った「改造」を行う人達もいて、車体に自分の好きなアニメやゲームのキャラを描く「痛車」という車を趣味にしている人もいます。
痛車は趣味と言うよりは自分の好きなキャラクターへの愛情表現のようなものですが、その独特の車体は街中で見れば必ず目を引くものです。
痛車は基本的にカッティングシートを使い車体にキャラクターを描きますが、カッティングシートを痛車用に加工する業者も増え、加工技術も向上している事から、今の痛車は綺麗で凝った物も多くあります。
中には直に車体へペイントしているものもあり、登場した当時は「変な車」でしかありませんでしたが、今では集めたイベントも行われるほどです。
数は少ないとは言え、少し賑やかな所に出れば痛車を見かけるのは珍しい事ではなくなりました。
痛車も車には間違いないので、公道を走っている事は普通にありますし、「普通」の車と同様に車としての価値も持っているので痛車も中古車として売却が出来ます。
しかし、痛車の売却は車の買取業者によってその扱いは大きく違うので、痛車の売却を考えているのなら少し慎重になる必要があります。
痛車を売却する場合、通常通りの車の売り方では査定額が期待した通りにならない結果になる事も多いので、売り方を工夫する必要が出てきます。
このページの概要
痛車の売却は難しい?
痛車も車なので車として売却が出来ますが、通常の車とは少々勝手が違います。
痛車は改造車と同じく、その車のオーナーの趣味が全面に押し出されている車です。
既存の車にカッティングシートや塗装で独自の加工を施していますが、痛車に描かれているものは基本的に人気アニメやゲームのキャラクターで、そのほとんどは「美少女キャラ」と言われるものです。
アニメやゲーム自体に嫌悪感を持つ人もいるので、痛車は通常のパーツなどを交換する改造と比べると一般受けしにくく、特定の人以外には受け入れられない車でもあります。
一般受けする車ではないので、車の買取業者が痛車を買い取ったとしても売れにくいという難のある車です。
車の買取業者は買い取った車を業者しか参加出来ないオートオークションに出品したり、自社の店舗などで販売して利益を出しますが、痛車はオートオークションでも店頭販売でも買ってくれる人があまりいないので、価値が付けにくい車でもあります。
「価値が付けにくい」というよりは、車の買取業者としては「価値がない」と言えるかもしれません。
それほど痛車は人を選んでしまう車なので、車の買取業者にしてみれば厄介な車という扱いになってしまいます。
車の買取業者は買い取った車で利益を挙げているので、売れにくい車を高いお金を出して買い取ろうとは決してしないものです。
痛車を通常の車買取業者に売却したらどうなるか?
痛車を通常の車買取業者に売却した場合、査定の時に断られる事がありますが、査定が行われた場合は痛車という部分はおいておき、まずは中古車としての査定が行われるので車種や年式、走行距離といった通常の車買取で行われる査定が行われます。
そして査定額が出されるのですが、最後に痛車という部分が減額される事になります。
この減額される部分は、車の買取業者によって差があります。
痛車がカッティングシートのような剥がせる素材で作られている場合、全て剥がしてしまえば普通の車になります。
車の買取業者によっては、痛車のカッティングシートを全て剥がしてから売る事を前提にしているため、カッティングシートを剥がすための工賃分だけを査定額から差し引きます。
この場合はさほど査定額が落ちる事はありませんが、1万円から2万円程度は買取額が下がることになります。
買取業者がカッティングシートを剥がさない事を前提にしている場合は、買取額は大幅に下がることになります。
この場合は、買取業者は買い取った痛車に何も加工を施さずそのまま売ることになるので、売りやすくするために低い価格で売りに出します。
そのため、査定額も通常の車査定と同じものが出せず、大幅な減額となってしまいます。
中にはカッティングシートを剥がすにも関わらずず安く買い叩く業者もいるので、どちらにせよ痛車は売却をする時には大きなハンデを背負うことになります。
カッティングシートなどの剥がせる素材で痛車にしているのならまだ良い方なのですが、もし車体に直接塗装をしていると車としての売却は期待する事が出来ません。
痛車を塗装で仕上げるには結構なお金がかかるのでやっている人は少ないのですが、中には整備工場などで塗装してもらっている人もいます。
この場合、車体に直接塗装されているので剥がす事が出来ず、普通の車にするには再塗装をするしかありません。
車の塗装は車体全てを塗装した場合、20万円前後かかります。
つまり、痛車を査定出して買い取られる事になったとしても、少なくとも査定額から20万円は車の再塗装費用として差し引かれることになります。
車の価値が高ければそれでも売却代金を得る事は出来ますが、そうでなければ0円査定や買取の拒否をされてしまう事になるため、塗装で痛車を作っている場合は車の売却自体が難しくなってしまいます。
痛車は、痛車であるために売却にはあまり向いていないものなので、普通に売ろうとしても高い値段で買い取られにくいものです。
痛車を高く売ろうと思うのなら、買取業者の選択、あるいは痛車から元の状態に戻すという工夫が必要になります。
一番簡単なのは自分で元に戻すこと
痛車が塗装ではない場合はカッティングシートを自分で剥がしてしまうことです。
剥がす時に傷をつけないようにして全て剥がしてしまえば、ただの車になります。
ホイールや車内にも手を入れているのなら、可能な限り元に戻せばそれだけ車の買取業者も「車」としての査定を出しやすくなるので、正しい評価をした上で買い取られやすくなります。
シール系のものはホームセンターに売ってあるシール剥がしなどを使うと剥がせる他、少々の費用を出して痛車にした業者に剥がしてもらうという手段もあります。
シール剥がしでも綺麗に剥がれますが、綺麗にしたいのなら業者に依頼した方が見栄えは良くなります。
ただ、塗装で痛車にしている時は自力でどうにか出来るものではなく、もはや手の施しようがありません。
この場合は全塗装で色を元に戻すか、好みの色に塗り替えるしかありません。
しかし、業者に依頼するとお金がかかる上に、掛かった費用が売却で回収出来るわけではないので、そのまま売った方が良い結果になりますが、売却代金を手にする事はかなり難しくなります。
自動車整備工場などで働いている人なら自分で塗装をする事も出来るかもしれませんが、基本的には塗装で痛車を作り上げている場合は、その痛車に描いているキャラクターへの愛が仇になってしまいます。
痛車に痛車としての価値はあるのか
残念ながら、通常の車買取は「車としての価値」を重視するので、車の買取業者に売却するのなら痛車に価値はほぼないと言えます。
車の買取業者以外の方法で売る事も出来ますが、オートオークションへの出品代行や販売代行などの業者を挟む売却方法では痛車は買い手が見つかる事自体難しいので、どの方法でも痛車の売却はかなり難航することになります。
販売代行は痛車が売れた時点で手数料が発生する事が多いので、試すだけなら費用は余りかかりませんが、オートオークションへの出品代行は売れなくても手数料がかかるので、売れにくい痛車を預けるのは費用面でオススメ出来ません。
高い価格で売りたいのなら、痛車としての価値を押し出して売れるネットーオクションや個人売買も視野に入ってきますが、ネットオークションや個人売買でも痛車はなかなか売れる事がありません。
ネットオークションや個人売買は、痛車の車種や出来栄え、描かれているキャラクターによっては稀に高い価格で売れる事もありますが、とても稀な例なので基本的にはほぼ売れないと考えて構いません。
結局どこに売ればいいのか
痛車の売却は、売り方次第で高い買取額になる事があります。
痛車が高い値段で買い取られ理由は、痛車がなぜ作られるかという理由が関係しています。
痛車は基本的にその車のオーナーが、好きなキャラクターへの愛情表現や自己主張のために作られます。
そして、痛車は基本的に人に見せることが目的なので、基本的に痛車は綺麗な状態である事が多く、車体だけではなく車内やエンジンルームまで手入れが行き届いている場合が多くあります。
痛車のオーナーは車自体も大事にするため、車の状態が良いことが多いのです。
状態の良い車は中古車として売りに出した時も、高い値段で買い取られるのは当たり前なのですが、そこに痛車の特徴である車体に描かれたキャラクターが邪魔をしてしまいます。
つまり、描かれているキャラクターを取ってしまい出来るだけ普通の車に近づけてやれば、高く売れる可能性が出てくるということです。
これは冒頭でも書いている事ですが、これだけではまだ足りません。
もし痛車を可能な限り元通りに近づけられるのなら、車売却の一括査定を利用して複数業者から査定を取ってみてください。
車の状態が良ければ、車の買取業者からの査定額も高いものになりますし、一括査定を利用して複数業者からの査定額を取れば、その中から一番高い査定額を出した業者を選んで売却する事が出来ます。
車体に直に塗装をしている場合でも、一括査定を使い複数業者から査定を取れば、可能な限り高く買ってくれる買取業者を選び出すことも可能です。
痛車も売り方次第では高い値段で買い取られる事も期待できるので、少々手間はかかりますが高く売りたいのであれば、痛車を出来るだけ元の状態に戻して一括査定を利用してみてください。
当サイトで一番オススメしている一括査定サイトは、株式会社カービューが運営する「カービュー」です。
【カービューを選ぶ理由】- 簡単に愛車の相場を調べる事が出来る
- 事故車、廃車でも買取対象
- 全国200社の中から査定額を比較可
- 数十万円単位で高く売れる
- 390万人以上とトップクラスの利用者
- 自宅にいながらプランを吟味出来る
カービューでは、約1分の入力を行うだけで最大8社の買取業者に査定依頼をする事が出来ます。
そのため、自分の愛車がどの位の相場なのかが一発で分かります。
登録業者は全国に200社以上が登録されており、厳格な審査に通過した業者のみとなっているため、トラブルに巻き込まれる可能性が少ないというのも魅力です。
事故車、廃車、商用車の場合でも買取が可能な業者が参加していますので、思っている以上の金額で買取が出来る可能性があります。
他の一括査定と違う部分は、参加する業者が異なる事、最大8社とやたらめったら多くに査定依頼をするのではなく、ちょうど良い業者に査定依頼をしてくれるため、後々面倒な事にならないというメリットもあります。