車売却の契約書トラブル

1990年台後半、それまで車を売却するという事はあまり一般的ではなく、車を新たに購入する時に不要になった車を購入代金の一部として引き取ってもらう「下取り」というものが主な選択肢でした。
当時は下取り以外の選択肢がほぼ無く、売却したとしても安い価格でしか引き取ってもらえなかったり、引取りにお金を支払うこともよくある話でした、
しかし、中古車の専門買取業者の登場で「車を売却する」という事が手軽になり、車の利用者は要らなくなった車を中古車として自分で売却するという選択をするようになり現在に至っています。

このきっかけを作ったのは、ガリバーやアップルなどの現在では大手と言えるまで成長した中古車の專門買取業者で、これら大手業者が中古車の買取で利益を上げるモデルを確立しました。
その結果、車の買取を行う業者も増えていき、今のような車を取り扱う業者であればほぼ中古車の買取をしているような状態になっています。

現在の大手と言われる車の買取業者が確立したのは、車を買い取って利益を出すというものだけではなく、車の買い取り方の基本も作り出しています。

このページの概要

車を売却するという事の本当の意味

車の買取業者が行う「車の買取方法」は、単純に車を買い取るだけではなく、車を買い取る上でのルールを設定し、車の買取業者と車を売る人にある程度の制限をかけています。

その制限は「契約」として取り扱われ、法的な制限を受ける事になります。

車を買取業者に売却する場合は査定後に「見積書」、あるいは「査定書」と言われる査定結果が書かれた書類が渡されます。
この見積書は売買契約書を兼ねていることがほとんどで、よく見れば「売買契約書」という文字が書いてあります。
つまり、渡された見積書に署名捺印をした時点で売買契約が成立するという事です。

契約の内容は見積書に記入してあるので、売却を決める前に一通り目を通しておいてください。
現在では売買契約書を別紙で用意していることも多いので、契約書の形式は業者によって変わります。

車を売却すると売買契約をすることになる

車の買取業者に車を売却する時は、単純に査定をして買取額を決め、売却を決めたらそのまま買い取られていくというわけではありません。
車を売る相手は企業、つまり法人なので個人間の売買とはわけが違います。
相手が法人である以上、車の売買は「契約書」と言われる契約の上で行われます。

売買契約は売り手と買い手が何かの物品などを取引する際に、取引に関する約束事を定めた上で進めるためのもので、車の買取業者に車を売る場合は個人が法人に対して車を売るという契約の上で成り立っています。

契約は一度結んでしまえば法的な制約が加わることになり、それを守れなければペナルティを受ける事になります。

契約書によるトラブル

車の買取業者に車を売る時に、車の売り手が受ける契約上の制約は、以下のようなものがあります。
大きなトラブルに発展する場合もありますので、注意が必要となります。

車の引き渡し

基本的に、車の買取業者に車を売却する際は、売買契約が成立した時点で業者が車を引き上げていきます。
しかし、場合によっては契約の成立時点で業者が車を引き上げられない事もあるため、稀に売った車が暫くの間自宅に残る事があります。
この場合、業者が引き取りに来た場合は速やかに引き渡す義務が売り手に課される事になります。
買取業者が車を引き取れない事はほぼないのですが、起きたとしても数日で業者は引き取りにくるため、特に問題になりません。
しかしながら、もしこの時点で車を売りたくないという心変わりをしたとしても、契約はすでに成立しているので引き渡しを拒否する事は出来ません。

売却した車への瑕疵責任

売買契約の成立は、そのまま車を買取業者に売却するという事を意味します。
車に限らず、何かを売る時には売った品物が問題ない事を保証する義務を契約で負わせる場合がほとんどで、これを瑕疵責任などと言います。
車の売却をする場合にも、売却する車に対してその車に問題のない事を保証する義務を負うことになります。

ここでの「問題のないことを保証する義務」は、査定を終えてからの業者が行う再検査に影響してきます。

車の買取業者は、査定をして買い取った車を自社工場に運んで再度詳しく検査をします。
この時に査定では見つからなかった不具合などが見つかると、後日査定額を下げるという連絡が来ます。
この査定額の引き下げが売買契約で言うところの瑕疵責任に当たります。

契約上再検査で不具合が見つかった場合は、否応なしに査定額の引き下げが行われるのですが、それを理由に売却の中断をすることは基本的に出来ません。
すでに売買契約は成立している状態なので、売り手の都合だけで契約を破棄する事が出来ないためです。

この他にも細かい部分で契約での制約がありますが、車の売買で直接関係してくるのはこの2つが主なものです。
特に瑕疵責任に関してはあとで大きなトラブルを招く事があるので、車を売却する時には契約書をよく理解しておいてください。

車の買取業者が負う契約上の制約

契約は売り手だけではなく買い手にも制約を課すものですが、売り手への制約に比べるとかなり緩やかなものになっています。

車の買取業者が負う契約上の義務は、買い取った車の代金を支払う事です。
当たり前と言えば当たり前なのですが、一応売買契約として明確に定められています。

車の売買契約において、車の買い手になる買取業者に大きく関わる契約上の制約はこの代金の支払が代表的なもので、それ以外は基本的に車の買取業者には大きな制約がありません。

車の買取業者の方が圧倒的に有利

車を買取業者に売却する時の契約書は、買取業者側に有利な内容になっています。
その最たるものが前項の「再検査で不具合が見つかった時の査定額修正」で、契約が成立しているために車の売り手には修正された査定額を受け入れるしか道がなく、この状態に陥るとかなり不利な状態になります。

契約全体を見ても車の買取業者が有利になるような契約になっているため、売買契約が成立した後に何かトラブルが起きると車の売り手が窮地に立たされる場合があります。
実際に契約面で発生したトラブルもあり、それは解決がとても難しい面があるために長期化します。
時には裁判となる事もありますが、裁判になったとしても契約があるために、かなり分の悪い争いを強いられる事になります。

本来、車の買取業者は査定の時点で完璧に売りに出された車の状態は把握するべきであり、後から不具合が見つかったというのは少々乱暴ではありますが、契約をした以上はこの不利益を受け入れなければなりません。

誰が売買契約の内容を決めているのか?

車の売買契約の内容を決めているのは、車の買取業者です。
契約は定款と言われる取り決めを決め守るために成立させるのですが、その内容を決めているのが車の買取業者である以上、車の売り手がどうしても不利になることは避けられません。

これは車を買取業者に売却する際の大きなリスクとなっていますが、車の買取業者の利用はこのリスクを相殺出来るほどの利便性があるのも事実です。

背負ったリスクの分、利便性が得られる

車の買取業者が車の売り手に背負わせているリスクは、車の買取業者が行う買取サービスの根幹を支えているという面もあります。

車の買取業者を利用した場合、名義変更などの諸手続きは全て車の買取業者が行ってくれます。
車の引取も業者が引き受けますし、ローン中の車の売却も請け負っています。

ありとあらゆる車の売却に必要な手続きや行動を、契約という足かせを車の売り手に負わせることで実現出来ている部分もあるため、契約の不利な条件は車の買取業者のサービス面に大きく影響を及ぼします。

とは言え、利点はあるにしてもリスクを負っている事には変わりがないので、車の売買契約は基本的に売り手が不利になっていることは忘れないようにしないと、足元をすくわれる事もあります。

実際に影響することはほとんどない

売買契約上では売り手が不利である事には間違いがないのですが、その事で売り手に不利益が出るかと言えばそんなことはなく、例え不利益が出たとしても買取業者都の交渉で解決出来たり、不利益を被るようなことが起きない事がほとんどです。

そうでなければ車を売る人がいなくなってしまうので、そういう事が起きないように車の買取業者も慎重になっています。
万が一が起きてしまうと、すぐにネットにその情報が流れてしまうので、車の買取業者も契約だからと強引な事はなかなか出来ないのです。

あまり考えすぎるのも良くないのですが、普通に利用する分には影響を受ける事はないので、過度の警戒は不要でが知識としては覚えておいてください。

トラブル防止の最善策

トラブルを発生させないためにも、信頼の出来る業者に売却するという事が重要です。
査定額が高くても、後々減額されるような悪徳業者にひっかかると面倒な事になります。

査定額が高いという事も重要ですが、しっかりとした車買取業者でなければなりません。
より高く売るには、複数の業者に査定依頼するのが手っ取り早いのですが、信頼の出来る業者を見つけるには、一括査定を行うのが一番です。

一括査定サイトに参加している業者というのは、運営会社が厳格な審査を行い通過した業者のみが参加しています。
そのため、悪徳業者が参加していないというメリットがあります。
また、複数の業者に査定依頼が簡単に出来るというのも魅力と言えます。
車の売却を検討している方は、一括査定サイトを利用する事をオススメします。

【30万円以上高く売れる事も珍しくない】

当サイトで一番オススメしている一括査定サイトは、株式会社カービューが運営する「カービュー」です。

タウンライフ家づくりの画像

チェックマーク【カービューを選ぶ理由】
  • 簡単に愛車の相場を調べる事が出来る
  • 事故車、廃車でも買取対象
  • 全国200社の中から査定額を比較可
  • 数十万円単位で高く売れる
  • 390万人以上とトップクラスの利用者
  • 自宅にいながらプランを吟味出来る
【カービュの概要】
カービューでは、約1分の入力を行うだけで最大8社の買取業者に査定依頼をする事が出来ます。
そのため、自分の愛車がどの位の相場なのかが一発で分かります。
登録業者は全国に200社以上が登録されており、厳格な審査に通過した業者のみとなっているため、トラブルに巻き込まれる可能性が少ないというのも魅力です。
事故車、廃車、商用車の場合でも買取が可能な業者が参加していますので、思っている以上の金額で買取が出来る可能性があります。
他の一括査定と違う部分は、参加する業者が異なる事、最大8社とやたらめったら多くに査定依頼をするのではなく、ちょうど良い業者に査定依頼をしてくれるため、後々面倒な事にならないというメリットもあります。